文部科学省 新学術領域研究(平成27年~31年)高難度物質変換反応の開発を指向した精密制御反応場の創出

山口 浩靖 » English

所属 大阪大学大学院理学研究科
役職 教授
連絡先 Email
HP http://www.chem.sci.osaka-u.ac.jp/lab/yamaguchi/index.html
専門分野 生体高分子
研究キーワード 抗体 / 分子認識 / 非共有結合 / 特異性 
所属学会・研究会 日本化学会 高分子学会

概要

◆研究課題:
『モノクローナル抗体に遷移金属錯体を導入した新規ハイブリッド触媒の創製』

◆研究内容:
生体系では、タンパク質のみでは実現できない触媒反応を補因子とタンパク質からなる複合体を用いて達成しています。人工系において合成された機能性金属触媒とタンパク質を融合することによって、人工系と生体系の両者の長所を兼ね揃えた機能性触媒が構築できると考えられます。立体特異的な反応を行う上で、活性中心となる有機金属錯体の周りにテーラーメイドで反応を制御する空間「第二配位圏」を構築し、その機能性触媒を容易に取り扱うことができるシステムを確立することができれば、触媒化学、タンパク質工学において大きなブレークスルーになると考えました。本研究では、優れた分子認識能を有し、テーラーメイドで目的の物質を取り込むことができる生体高分子「抗体」を特異的な反応場として利用します。水系で金属配位子だけでは制御不能だった触媒反応・立体特異性の実現、触媒を容易に反応系から分離できる超分子型触媒の開発を行います。さらに、抗体が高分子合成におけるモノマーに親和力をもち、かつ重合触媒となる活性種の近くに接近してくる次のモノマーの挿入方向を規制できるように設計し、立体特異的高分子合成を可能にする機能性重合触媒を構築します。抗体と遷移金属錯体をそれぞれ固定した高分子材料が接触することにより触媒機能が発現するような「マクロスケール触媒材料」も創製しようと研究しています。

研究業績

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原著論文

  • "Visualization of Chiral Binaphthyl Recognition by Atroposelective Antibodies with Thermoresponsive Polymers"
    Odaka, T.; Adachi, T.; Harada, A.; Yamaguchi, H.
    Chem. Lett., 2017, 46, in press
  • "Direct Chiral Separation of Binaphthyl Derivatives Using Atroposelective Antibodies"
    Adachi, T.; Odaka, T.; Harada, A.; Yamaguchi, H.
    ChemistrySelect, 2017, 2(9), 2622–2625
  • "Direct Adhesion of Dissimilar Materials Using Sonogashira Cross-coupling Reaction"
    Sekine, T.; Takashima, Y.; Yamaguchi, H.; Harada, A.
    Chem. Lett., 2016, 45(11), 1250-1252
  • "Radical Polymerization by a Supramolecular Catalyst: Cyclodextrin with a RAFT Reagent"
    Koyanagi, K.; Takashima, Y.; Nakamura, T.; Yamaguchi, H.; Harada, A.
    Beilstein J. Org. Chem., 2016, 12, 2495–2502
  • "Manual Control of Catalytic Reactions: Reactions by an Apoenzyme Gel and a Cofactor Gel"
    Kobayashi, Y,: Takashima, Y.; Hashidzume, A.; Yamaguchi, H.; Harada, A.
    Scientific Reports, 2015, 5, 16254

国際会議

  • IUPAC 17th International Symposium on MacroMolecular Complexes
    "Direct Chiral Separation of Binaphthyl Derivatives Using Atroposelective Antibodies", Poster Presentation
    Adachi, T.; Odaka, T.; Harada, A.; Yamaguchi, H.
    2017年8月28日~2017年8月31日, 東京, 日本
  • IUPAC 17th Interna/onal Symposium on MacroMolecular Complexes (MMC-17)
    "Functionalization of Supramolecular Complexes by Hybridization of Transition Metal Complexes with Biomolecules", Invited Lecture
    Yamaguchi, H.
    2017年8月28日~2017年8月31日, 東京, 日本
  • The 11th SPSJ International Polymer Conference (IPC2016)
    "Monoclonal Antibodies with Chiral Recognition Ability for Binaphthol Derivatives", Poster Presentation
    Adachi, T.; Harada, A.; Yamaguchi, H.
    2016年12月13日~2016年12月16日, 福岡, 日本
  • ACP-2016-Korea
    "Functionalization of Supramolecular Complexes by Hybridization of Transition Metal Complexes with Biomolecules", Poster Presentation
    Yamaguchi, H.; Harada, A.
    2016年10月27日~2016年10月30日, Daejeon, Korea
  • 7th International Symposium on Polymer Chemistry (PC2016)
    "Control of Enzymatic Reactions with Apoenzyme- and Cofactor-Gels", Invited Lecture
    Yamaguchi, H.; Kobayashi, Y.; Takashima, Y.; Hashidzume, A.; Harada, A.
    2016年9月7日~2016年9月10日, Changchun, China
  • 20th International Symposium on Homogeneous Catalysis (ISHC XX Kyoto 2016)
    "Manual Control of Catalytic Reactions: Reactions by Apoenzyme- and Cofactor-Gels", Poster Presentation
    Yamaguchi,H.; Kobayashi,Y.; Takashima,Y.; Hashidzume,A.; Harada,A.
    2016年7月11日~2016年7月15日, 京都, 日本
  • 10th ISMSC-2015
    "Polymerization Mediated by RAFT Agents Bearing Cyclodextrin Moieties for Monomer Inclusion", Poster Presentation
    Koyanagi, K.; Takashima, Y.; Yamaguchi, H.; Harada, A.
    2015年6月28日~2015年7月2日, Strasbourg, France

国内学会(会議)

  • 第27回バイオ・高分子シンポジウム
    "パラジウム錯体を取り込むモノクローナル抗体の作製とその機能", ポスター発表
    宝来健介、村田佳祐、安達琢真、山口浩靖
    2017年7月27日~2017年7月28日, 東京
  • 第63回高分子研究発表会(神戸)
    "シトクロムP450導入高分子ゲルにおける酵素活性制御", ポスター発表
    小原健司、小野田浩宜、荘司長三、山口浩靖
    2017年7月14日~2017年7月14日, 神戸
  • 第6回JACI・GSCシンポジウム(2017)
    "軸不斉認識抗体を用いたビナフチル誘導体の光学分割", ポスター発表
    安達琢真、尾高友紀、高島義徳、原田明、山口浩靖
    2017年7月3日~2017年7月4日, 東京
  • 第66回高分子学会年次大会
    "ポリビニルピロドン添加によるフィからオゲ誘導体への光誘起電子移動の制御", ポスター発表
    高崎友絵、池田憲昭、中村亮介、濱田格雄、高島義徳、山口浩靖
    2017年5月29日~2017年5月31日, 幕張
  • 第66回高分子学会年次大会
    "温度応答性高分子を用いたヘム酵素の反応制御", ポスター発表
    牧野早恵、高島義徳、山口浩靖
    2017年5月29日~2017年5月31日, 幕張
  • 日本農芸化学会2017年度大会(京都)
    "生体高分子と遷移金属錯体からなる超分子の機能化", 招待講演
    山口浩靖
    2017年3月17日~2017年3月19日, 京都
  • 日本化学会第97春季年会
    "Synthesis of a Hoveyda-Grubbs Catalyst for Introducing into Protein with Cysteine Residues", ポスター発表
    Wakabayashi, K.; Matsuo, T.; Hirota, S. Yamaguchi, H.
    2017年3月16日~2017年3月19日, 慶應義塾大学(神奈川県横浜市)
  • 日本化学会 第97春季年会 (2017)
    "システイン残基を有するタンパク質に導入可能なホベイダ-グラブス触媒の合成", ポスター発表
    若林十雲、松尾貴史、廣田俊、山口浩靖
    2017年3月16日~2017年3月19日, 横浜(日吉)
  • 日本化学会 第97春季年会 (2017)
    "スピロ化合物に対するモノクローナル抗体の作製", ポスター発表
    内田雅之、谷本郁、穴田仁洋、松永茂樹、山口浩靖
    2017年3月16日~2017年3月19日, 横浜(日吉)
  • 第2回公開シンポジウム
    "分子認識による反応場制御", 口頭発表
    山口浩靖
    2017年1月25日~2017年1月26日, 名古屋
  • 第1回産総研・阪大 先端フォトにクス・バイオセンシング OIA ワークショップ
    "抗体の超分子形成を利用した特異的バイオセンシング", 招待講演
    山口浩靖
    2016年8月18日~2016年8月18日, 吹田市
  • 第26回バイオ・高分子シンポジウム
    "モノクローナル抗体を用いたビナフチル誘導体の光学分割", ポスター発表
    安達琢真、尾高友紀、高島義徳、山口浩靖、原田明
    2016年7月28日~2016年7月29日, 東京
  • 第16 回日本蛋白質科学会
    "生体高分子に遷移金属錯体を導入したハイブリッド触媒の創製", 招待講演
    山口浩靖, 小林裕一郎、高島義徳、橋爪章仁、原田明
    2016年6月7日~2016年6月9日, 福岡
  • 第65回高分子学会年次大会
    "生体高分子を用いた超分子錯体の機能化", 招待講演
    山口浩靖
    2016年5月25日~2016年5月27日, 神戸
  • 日本化学会第96春季年会
    "パラジウム錯体を取り込むモノクローナル抗体の作製", 口頭発表
    村田佳祐・高島義徳・原田明・山口浩靖
    2016年3月24日~2016年3月27日, 京田辺
  • 日本化学会第96春季年会
    "Purification of Chiral Binaphthyl Derivatives Using Monoclonal Antibodies", ポスター発表
    Adachi, T.; Odaka, T.; Takashima, Y.; Yamaguchi, H.; Harada, A.
    2016年3月24日~2016年3月27日, 京田辺
  • 第64回高分子討論会
    "Characterization and Functionalization of Monoclonal Antibodieswith Chiral Recognition Ability for Binaphthol Derivatives", 口頭発表
    Adachi, T.; Odaka, T.; Yamaguchi, H.; Harada, A.
    2015年9月15日~2015年9月17日, 仙台
  • 第61回高分子研究発表会
    "ビナフトール誘導体の光学異性を識別するモノクローナル抗体の作製とキャラクタリゼーション", ポスター発表
    安達琢真・ 尾高友紀・山口浩靖・原田 明
    2015年7月17日~2015年7月17日, 神戸
  • 第64回高分子学会年次大会
    "モノマー認識部位を導入したROMP触媒の開発と評価 ", ポスター発表
    小柳昂平・高島義徳・山口浩靖・原田 明
    2015年5月27日~2015年5月29日, 札幌
  • 第64回高分子学会年次大会
    "キラルを識別するモノクローナル抗体の作製とキャラクタリゼーション", ポスター発表
    安達琢真・尾高友紀・山口浩靖・原田 明
    2015年5月27日~2015年5月29日, 札幌

受賞

  • 「The 4th Presidential Awards for Encouragement, Osaka University」
    受賞者:Yamaguchi, H.
    贈呈元:Osaka University
    受賞日:2015年7月

媒体掲載

  • ChemistrySelect, カバーピクチャ
    「Cover Picture: (ChemistrySelect 09/2017) (page 2621)」
    Adachi, T.; Odaka, T.; Harada, A.; Yamaguchi, H., 2017年3月24日
    The cover picture shows how optical isomers can be separated with high enantiopurity. A procedure for chiral separation based on the difference in the molecular weights of the antigen-antibody complex and analyte is developed. Atroposelective monoclonal antibodies (mAbs) were successfully isolated. Unlike chromatographic methods, the high molecular recognition ability of mAb can separate enantiomers with a one-step physical event. The large difference in the molecular weights between the analyte and mAbs realizes the separation of the free analyte by ultrafiltration. In addition, both enantiomers can be obtained by a simple one-step procedure where mAbs are prepared for each enantiomer. More information can be found in the Communication by Adachi et al. (DOI: 10.1002/slct.201700231).
    PDF File
  • 中日新聞, 新聞
    「2種のゲル操作 自在に酵素反応」
    小林裕一郎、高島義徳、橋爪章仁、山口浩靖、原田明, 2015年11月7日
    Sci. Rep. 掲載の研究内容 ゲルを接着したり離したりすることで酵素触媒反応をオンオフすることに成功したもの
    PDF File

学会運営

  • 「第66回高分子討論会」
    国内会議, 特定テーマ セッションオーガナイザー, 2017年9月20日~2017年9月22日, 松山, 日本

アウトリーチ

  • 一般向け講演会・セミナー
    山口浩靖, 奈良先端科学技術大学院大学でのセミナー講演, NAIST
    奈良, 日本, 2016年12月19日~2016年12月19日
  • 小・中・高向け授業・実験・実習
    山口浩靖, 小学生サイエンススクールでの講演・実験, 大阪大学理学部
    豊中市, 日本, 2016年8月22日~2016年8月22日
  • ひらめき☆ときめきサイエンス
    山口浩靖, 体験講義 講師, 大阪大学理学部
    豊中, 日本, 2016年8月6日~2016年8月6日
  • 一般向け講演会・セミナー
    山口浩靖, 「化学・高分子コロキウム講演会」での講演, 大阪大学理学部
    豊中市, 日本, 2016年6月27日~2016年6月27日
  • 高校生への研究紹介
    山口浩靖, 研究説明者, 大阪大学理学部
    豊中, 日本, 2015年8月11日~2015年8月11日
  • 一日体験入学 高校生のための講義
    山口浩靖, 実験担当と研究説明, 大阪大学理学部
    豊中, 2015年8月8日~2015年8月8日